新聞屋のこと

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開設 1999年03月28日 更新 2000年03月17日



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新聞屋のこと

 一般的に新聞屋と言うものには、概ね次の三つに区分されると思われる。
  1. 新聞紙その物を編集発行している新聞社

  2. 新聞紙を一般の人に販売/配達している販売社(購読契約の訪問販売も一部含む)

  3. 新聞紙の購読契約の訪問販売を専業?とする拡張員及び拡張団等が所属する訪販社(?)
 ちなみになぜ訪販社(?)だけが(?)なのかと言うと、拡張員及び拡張団等が個人で営業している場合も考えられる為です。

 これら新聞社、販売社及び訪販社(?)は基本的に別々の組織の為、それぞれの会社等が何しようがまったく無関係の立場である。特に新聞社と訪販社(?)との間では取引関係すらない(と思われる)。

 少々前置きが長くなったが、これから記述する新聞屋とは、購読契約の訪問販売をする訪販社(?)及び販売社の事を指します。その新聞屋とのやり取りのなかで、不快に思ったいくつかのケースをご紹介したいと思います。
 尚、会社名等は実名を書きたい所ですが、明確な証拠を押さえたり、一々身分証明書などの提示を求めた訳でもなく、特に名乗っている訪販社等と同名の新聞社とは関係が無い為に、不本意ながら伏字にさせて頂きます。


購読中の新聞屋の名前を騙る手口

 このケースが一番多いのではないでしょうか。特に夕刊等をポストに入れっぱなしの時など。それに、ターゲット?が新聞を取っていれば、契約変更の確率も高いと思い攻撃(営業)して来るのだろう。
 偽りの新聞屋名で呼び出した後に、すぐ本当の新聞屋の名前を出すのはカワイイ方である。
 このケース(4〜5回)の中で、印象に残った2つの事例を要約してご紹介します。


その一 中年ぐらいのおじさんの新聞屋(1996年頃)
新聞屋:(ピンポーン)Y新聞でーす。
私:はい、何のご用ですか?
(私はY新聞を購読しているので、扉を開ける。)
新聞屋:いつもありがとうございます。ご挨拶に伺いました。どうぞお受け取り下さい。
(と言うと、トイレットペーパーやビール券などを手渡す。)
私:わざわざ、どうもすいません。
(なんか怪しいと思いつつも、受け取ってしまう。)
<少し世間話などをする。>
新聞屋:じゃ、次回からの契約は、A新聞で、よろしくお願いします。
(すぐさま、契約書を取り出す。)
私:・・・・・。
A新聞、面白くないからお断りします。ごめんね。
(と、ハッキリと明確に返答し、貰った物を全て返し、お帰り頂く。)
 ま、これもカワイイ方に入ると思いますが、物を貰った後では、少々断りにくいものです。


そのニ 若いお兄さんの新聞屋1(1997年頃)
私:(夜の8時頃に家へ帰ってきて、扉を開けようとすると・・)
新聞屋:こんばんわ、Y新聞だけど。
(と、後ろの方から話し掛けて来る。)
私:こんばんわ、何ですか?
新聞屋:いつもどーも。挨拶に回ってるんだけど。
<少し世間話などをする。>
(「ちゃんと夕刊なんかも取ってんだ」などと、少々変な事も言うので怪しいとは思いつつも、話を続ける。)
新聞屋:色々と生活が大変で、アルバイトとかもしているんですよ。
私:あー、それは大変ですね。
新聞屋:俺の兄貴も葛西の駅前で的屋(てきや:屋台のお店)とかやってるんだよね。お店やってるの知ってるよね?。
私:へー。やってるのは知ってるよ。
新聞屋:ヤクザの店みたいなもんだから、俺も色々と大変なんだよね。
私:ふーん。
新聞屋:だからさ、あんたも協力してくれない。違う新聞とかも取ってくれないかな?。
私:申し訳ないけど、ほかの新聞は取る気ないから。
新聞屋:いーじゃないか。
新聞なんかどこでも同じだろ!!
私:要らないったら、要らない。
(と、言って家に入ろうとする。)
新聞屋:この野郎、Y新聞を配達しない様にするぞ!!。
私:あっそう。
(と、言って家に入り扉を閉める。)
 この新聞屋はとうとう本当の新聞屋名を名乗らなかったが、後日にA新聞の○SAジャンパーを着て居るのを目撃する。

 そもそも、どの新聞紙にせよ、特色の無い新聞なんかは、端っからお断りである。
 せめて自分で販売している商品に、誇りのカケラぐらいは持ってもらいたいものである。
 もっとも、購読契約そのものには、形が有る様で無い様なものだから、仕方が無いと言えば仕方が無いのだが・・・。

 尚、念の為、その日のうちにY新聞の販売社○SCに電話をしてこの件を伝えると、「わかりました。申し訳ありません。そいつは若い奴でしたか?。」と言うので、ある程度同様な苦情が寄せられていたのだろう。もちろん次の日からも新聞は問題無く配達されている。


ご近所の名前等を騙る手口

 このケースも多いのではないでしょうか。「近所の○×ですが。」とか「自治会の者ですが。」の様なパターンである。
 消火器販売の詐欺で「消防署のから来た者ですが。」(方は方向のホウ)と同じレベルの新聞屋である。
 これも偽りの身分?で呼び出した後に、すぐ本当の新聞屋の名前を出すのはカワイイ方である。
 このケース(3〜4回)の中で、印象に残った1つの事例を要約してご紹介します。


その三 若いお兄さんの新聞屋2(1999年春)
新聞屋:(ピンポーン)
私:どちら様ですか?。
新聞屋:下に引っ越して来た者です。
私:はい、何のご用ですか?
(たまたま、この時期に引っ越しがあったので、怪しいとは思ったが扉を開ける。)
新聞屋:挨拶に来ました。
私:はー。
(とても挨拶という様な雰囲気ではない。)
新聞屋:新聞の春の挨拶です。わかるよね?
(怪しい笑みを浮かべる。)
私:(良く理解できたので、思いっきり扉を閉めてカギを締める。)
新聞屋:(扉を開けようと取っ手を回すが、ギリギリでカギを締められたので、扉を開ける事が出来ず退散する。)
 この新聞屋も名乗らなかった。最近は、「新聞セールス近代化センター」なるものが組織されたので、極力、新聞社名を出さない様にしているのだろう。
 しかし、この新聞屋の雰囲気は、「そのニ」に登場する兄貴ではないかと想わせる様な格好であった。

 報道のみならず理想をも語る新聞も、この様な脅しまがいな事をしなければ売れないとは、実に厳しい現実である。(偉そうな事を言ってごめんなさい。)


この他に気が付いた事

 上記の三つの事例は、まだまだ良い方かもしれません。現実に暴力を振るわれたり、偽造の契約書で購入させられたりするケースもあるようです。

 又、隣の人も「Y新聞とは契約していません。配達されても料金を払いません。」の様な張り紙を、ポストの所に提示してあった事があり、かなり強引な勧誘があったのかもしれません。

 この他にも、新聞屋を追い払った後、玄関の所に記号のようなものを書かれた事が2度ほどあった。こういう事は絶対に止めてもらいたいものだ。

 尚、「購読契約の訪問販売」は当然、訪問販売法が適用されるので、契約した日(基本的に判子を押した日であり、商品が届いた日ではない)から8日以内に申し出れば、有利な条件で契約解除できるクーリングオフ制度が利用できる。もし、新聞屋からうまく逃れる事が出来ない場合には、この制度を利用するしかないでしょう。また、消費者相談センター等や新聞セールス近代化センターもしくは新聞社の販売局等に相談すると良いかもしれません。

 ちなみに現在までの経験で、最初から本当の新聞屋名を名乗るのは十数人中2〜3人程度でした。又、不特定の訪問者から呼び出された時に本物の近所の人や関係者だった確率は、50%以下だと思います。


 新聞の「購読契約の訪問販売」そのものは決して悪い事では無いと思います。ちゃんとルールを守り節度ある方法ならば、全く問題無いと思います。私も、Y新聞を取る時に訪販社(?)のおじさんから購入しました。
 しかし、その後の販売社の対応がイマイチである。ごく稀に配達を忘れてしまう(隣のポストに入れてしまう?)のは、まあ勘弁してやるにしても、支払いを銀行引落しにしてからは、領収書の発行も途切れがちになり、最近では全く領収書を持って来なくなってしまった。もっとも最近はリストラの嵐だからしょうがないのかもしれないが・・・。


 ぜひ、「新聞なんかどこでも同じだろ!!」などと自爆発言する様な拡張員を再教育し、健全な「購読契約の訪問販売」が行われるような環境になる事を願って、このコラムはここまでとさせて頂きます。



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